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長谷川幸洋のニュース裏読み
どうする安倍政権 経済政策運営で正念場
2016/05/01更新
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 熊本地震の悪影響が懸念される一方、5月末には伊勢志摩サミットが開かれ、日本のみならず世界経済のテコ入れに強いリーダーシップを発揮しなければならない。安倍首相はどうするのか。

 熊本地震は景気の先行き不透明感を一段と強めた。熊本はトヨタをはじめ製造業の拠点が多く、供給チェーンが寸断され全国で工場停止などを余儀なくされた。加えて外国人観光客も減少している。

 世界経済は発災前から停滞感が強まっていた。中国バブルの崩壊に加えて、最近はやや値を戻しているが原油安と資源安が新興国を直撃した。

 私はかねて当コラムで「安倍政権は2017年4月に予定されている増税を再び先送りする」という見通しを書いてきたが、熊本地震を受けて、増税延期の可能性はますます高まったとみる。

 もともと安倍首相は「リーマン・ショック級の事態がない限り増税する」と言明してきた。今回の地震は当初の想定を大きく超えて被害が拡大している。東日本大震災並みとはいわないまでも、世界経済の不調と合わせれば、経済を取り巻く情勢は暴風状態とみていい。これではとても増税できないだろう。

 ただ、夏の衆参ダブル選は遠のいた。エコノミークラス症候群で死者が出たのをはじめ、いまも数万人の被災者が避難所生活や車中泊を強いられている。首相が全国を遊説している場合ではない。

 衆院解散・総選挙は熊本の復旧が一段落した後、早くても年末以降になるのではないか。それまでは増税を延期したうえでの景気テコ入れ策が最重要課題になる。

 そんな中、日銀は4月28日の金融政策決定会合でマイナス金利など金融緩和の現状維持を決めた。一方で消費者物価上昇率2%の達成目標を17年度中に半年先送りした。これで先送りは4度目だ。

 予定通りの目標達成が難しいと認めたのだから、本来なら一段の金融緩和に踏み込んでもおかしくない局面である。それが出来なかったのは、先の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で「通貨切り下げ競争を回避する」と釘(くぎ)を刺されてしまったからだ。

 日銀が追加緩和すると「意図的な円安誘導」と批判されかねない。伊勢志摩サミットを控えて無用な日本批判を避けたい安倍政権の意向を日銀が汲(く)みとった形になった。

 とはいえ、サミットが終われば日銀が緩和の機会を探る可能性が高い。マイナス金利で収益が低下している銀行業界からは緩和策に批判が強いが、黒田東彦総裁は「金融政策は金融機関のためにやるものではない」と異例の強い言葉ではねつけている。

 これは「やるときはやるぞ」という戦闘継続宣言とみていい。現行0・1%のマイナス金利幅拡大やマイナス金利を適用する当座預金の規模拡大などを視野に入れているのは間違いない。そうでなければ、先に示した消費者物価2%の達成目標先送りと整合性がつかないからだ。

 さて、7月には参院選も控えている。野党は日本経済をどういう方向に持って行きたいのか。残念ながら将来構想がよく見えてこない。

 理由の一つは野党が統一候補を目玉に戦う姿勢であるからだ。統一候補で戦うなら、せめて主要政策も統一してほしい。「消費税は5%に」「保育の補助金は5割増」くらいの大胆さを野党統一候補に望むのは、ないものねだりだろうか。

 (東京新聞・中日新聞論説副主幹、四国新聞特別コラムニスト)

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