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長谷川幸洋のニュース裏読み
日米安保と集団的自衛権 延長国会で本質論戦を
2015/06/28更新
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  政府与党が国会の会期を9月27日まで大幅延長した。もちろん安全保障関連法案の可決成立を目指すからだ。これに対して、民主党の岡田克也代表は「95日間の延長は長すぎる。いったん閉じて法案を出し直すべきだ」と反発した。

 同党の参院国対委員長は「国会や党職員の夏休みがとれないじゃないか」と苦言も呈した。私はこれを聞いて耳を疑った。政府を批判するのが野党と心得ているなら、むしろ「絶好のチャンス。とことん徹底追及する」と腕をまくる局面ではないのか。

 国民の理解が十分とは言えないのだから、なおさらだ。それを「夏休みがとれない」などと泣き言をいうとは、野党どころか国会議員失格である。こういうところに民主党の本質が出ている。彼らは結局、国民を見ていない。党利党略なのだ。

 民主党が「国会を閉じろ」というのは「もう攻め手がない」と白状したも同然である。これから3カ月も議論する自信がないのだ。憲法学者たちの違憲発言で政府与党の旗色が悪くなったが、これでまた流れが変わったのではないか。

 そこで、あえて民主党に救いの手を差し伸べよう。この際、安全保障の本質論に立ち戻って、日米安全保障条約が集団的自衛権を認めているか否かを議論したらどうか。そうすると、国民に議論の構図がもっと分かりやすくなる。

 それはこういうことだ。安保条約はとっくに集団的自衛権を認めていて、それを前提に日本の安全保障が成り立っている。私はそう考えるし、実は政府もそうだ。

 日本の米軍基地は何のためにあるか。多くの日本人は「日本を守るため」と思っているが、それは話の半分にすぎない。本当は日本とともに「極東(具体的には韓国と台湾、フィリピン)」を守るためにある(条約第6条)。

 朝鮮半島有事になったとき、米軍はどこから韓国救援に出撃するか。遠いハワイやグアムではない。日本の沖縄や横田の基地からだ。そのとき米国は日本と事前協議するが、それは建前にすぎない。米国は有事で沖縄の基地を使う。日本がそれを認めるのを前提に、米国は1972年沖縄返還に応じたのである。

 そうであれば、日本は米軍に領土を提供することによって韓国を支援する形になる。自分が攻められていないのに他国を救援するのだから、これは集団的自衛そのものだ。そもそも条約の前文には集団的自衛権が前提と書いてある。

 そうは言っても「領土提供と武力行使は違うのではないか」という疑問があるかもしれない。政府は「後方支援は武力行使ではない」という立場に立っている。だから「基地使用を米軍に認めても、後方支援だから武力行使でない」と言うかもしれない。

 だが、それは世界で通用しない。

 相手は米軍基地をミサイルで狙うかもしれない。そのとき「日本は後方支援しただけで武力行使していない。だから基地を撃たないで」などと言っても笑い話になるだけだ。後方支援と武力行使を分けること自体が現実離れしているのだ。

 民主党も政府と同じである。安保条約を認めながら「後方支援は武力行使と別」と切り分けて、そのうえで安保法案に反対している。だが、条約は集団的自衛権を認めているのだから、条約に賛成しながら集団的自衛権に反対するのは根本的に矛盾する。

 加えて「後方支援は武力行使でないから、米軍基地は違憲でない」というなら、半島有事で米軍出撃を認めるのか。そうなら日本の集団的自衛権行使になる。政府と与野党は延長国会でぜひ、そんな本質論を戦わせるべきだ。

 (東京新聞・中日新聞論説副主幹、四国新聞特別コラムニスト)


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