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長谷川幸洋のニュース裏読み
野党再編消した民主党 国民に背を向けた代表選
2015/01/25更新
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 民主党は岡田克也新代表の下で再生できるだろうか。実は、こんな問い自体がすでに国民の感覚からずれている。なぜか。与党圧勝に終わった昨年末の総選挙を受けて、多くの国民が求めたのは「日本にも健全な野党が必要だ」というバランス感覚である。

 それは民主党復活ではなく、野党再編によって達成できる課題ではないか。ところが、岡田代表は就任会見で「現時点で維新の党と同じ党になるのは到底、考えられない」と断言した。岡田代表は野党再編の道を事実上、封印してしまった。

 言い換えれば、岡田民主党は出発時点から国民の健全な政治感覚にそむいているのだ。政治や政党の行く末を決めるのは結局、国民である。その期待感を無視する民主党に未来はあるだろうか。はなはだ疑問と言わざるをえない。

 代表選を振り返ると、決選投票にもつれ込んだ岡田氏と細野豪志元幹事長に共通したのは「難題から目をそむけ目先の支持をとりつける」という視野狭窄(きょうさく)的な政治行動だった。

 岡田氏は出馬表明した党の大会で「安倍総理と堂々の議論ができる。それには私が適任」と支持を訴えた。堂々と総理と議論するのは、べつに代表でなくても政治家であれば当たり前の話である。そんなセリフを吐くこと自体がどうかと思うが、いざ選挙戦が始まると「安倍政権の下で憲法改正の議論はしない」と繰り返した。堂々と議論するどころか、180度姿勢を変えて問答無用の反対に転じてしまった。

 この1件をもってして、岡田氏が言っている話は支離滅裂ではないか。

 なぜ問答無用に転じたか。それは決選投票を控えて、党内左派リベラル派の支持をとりつける必要があったからだろう。集団的自衛権をみても、岡田氏は「必要に応じて議論する」という姿勢だったはずだが、党がまとめた安全保障基本法案は採用しない方針を明言している。代表選に勝利するために、左派リベラル派に妥協したのだ。

 同じような話は細野氏にもある。細野氏はもともと維新との合流に熱心だった。それは岡田氏が公開討論会で暴露したとおりだ。ところが、いざ代表選に出馬すると野党再編話はすっかり封印してしまった。それも「民主党を解体して再編を目指す」などと言えば党内の幅広い支持が得られない、とみたからだろう。

 つまり、岡田氏も細野氏も本音を隠して目の前の党員や支持者からの票獲得ばかりに懸命で、多くの国民には顔を向けていなかった。それを感じとっていたからこそ国民はシラけ、代表選はマスコミでもまったく盛り上がらなかったのである。

 そんな岡田民主党はこれから、どこへ向かうのか。読み解く鍵は人事にある。岡田代表はいち早く枝野幸男幹事長の留任を発表し、次いで代表選を争った長妻昭元厚生労働相の代表代行と細野氏の政調会長起用を決めた。「基本は左派リベラルでいく」「細野氏は党に封じ込める」という意志の表れである。

 ポストを受けた以上、細野氏は党を割って野党再編に動く可能性は完全に消えた。前原誠司元代表や長島昭久元防衛副大臣ら党内保守派がどうするかが波乱要因として残るものの、当分は動けないだろう。

 政治の流れを決めるのはダイナミズムである。合流相手と想定された維新の党はすっかり再編への熱が冷めてしまった。橋下徹最高顧問は「いまの民主党なら僕は安倍政権支持」と明言している。こんな調子では民主党からこぼれ落ちたとしても、野党再編への大激流にはならないからだ。

 かくて安倍政権の1強体制は当分、続く。それは民主党が自ら招いた姿でもある。

(東京新聞・中日新聞論説副主幹、四国新聞特別コラムニスト)


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