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長谷川幸洋のニュース裏読み
国民の選択こそ大義 野党の経済政策見えず
2014/12/01更新
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 総選挙が12月2日に公示される。私は11月2日に掲載した初回のコラムで「増税見送りで解散総選挙へ」という見通しを書いた。それは的中した。しかも全国の新聞で最も早かった。私は政権のだれかに、こっそり教えてもらったわけではない。

 コラムで書いたように、菅義偉官房長官が10月22日の会見で「11月中に増税するかどうかを判断する」と示唆したからだ。臨時国会が開かれている最中に方針を決めるなら、残りの会期は増税問題一色になる。つまり法案は通らない。それでもいいと政権が考えるのは、増税を先送りして解散するからだ、と読んだのである。

 解散など予想もしなかった新聞が、後になってあわてて「解散に大義はあるのか」と安倍晋三首相を批判している。私に言わせれば、ちゃんちゃらおかしい。増税路線を決めたのは野田佳彦前政権の下で自民、公明両党も賛成した3党合意だ。それで自公が前回総選挙で政権を奪取したのだから、いま路線変更するなら、あらためて国民の声を聞くのは民主主義の原理からいって当然ではないか。

 解散なしで安倍首相が先送りを言い出せば、どうなったか。与党には強硬な増税論者がいた。民主党もそう。財務省は舞台裏で根回しに動き、政府が意見を聞いた有識者は7割が増税に賛成だった。大手マスコミもほとんどが賛成していた。これでは結局、安倍首相は先送りを断念せざるをえなくなり、増税に追い込まれただろう。

 そうなれば景気は崖から転落状態で、集団的自衛権の法制化どころではない。内閣支持率は急落し、行き着く先は政権崩壊であってもおかしくなかった。

 「解散に大義はない」と批判する新聞の多くは増税派であり、かつ本音を言えば、安倍政権の崩壊を望んでいた。ところが、突然の解散で増税も政権崩壊シナリオもすっ飛んでしまった。それが残念でならないのである。

 解散が決まって、増税派議員たちは与野党を問わず一斉に先送りを容認した。世論調査では国民の7割が増税反対である。彼らは国民の声が怖いのだ。解散なしだったら、国民の声ではなく「有識者」の声が勝っていたに違いない。新聞が「国民の声を聞く」のに反対するのは、国民に対する裏切りとさえ言ってもいい、と私は思う。

 以上をしっかり確認したうえで、アベノミクスについて触れよう。

 経済政策で最も重要な課題は何か。それは「働く場所をつくる」ことだ。賃金を上げるのも大事だが、それは働く環境、つまり仕事があっての話である。失業者からみれば「とにかく仕事が欲しい」というだろう。そう考えると、就業者数が21カ月連続で増加し、政権発足前より100万人以上も増えたのは大きな成果である。

 「増えたのは非正規雇用ばかりで正規は増えていない」という批判がある。だが、ここ半年の傾向をみると、前年同期に比べて正規の減り方が鈍り、7〜9月期はプラスに転じた。半面、非正規の増え方は鈍っている。何を物語っているかといえば、いまは非正規から正規に置き換わる転換期にあるのだ。この流れを継続しなければならない。

 今回の総選挙はアベノミクスに対する審判であると同時に、野党に対する審判でもある。野党とりわけ民主党はどうやって経済を成長させようとしているのか。そこがさっぱり見えない。「豊かな中間層」が大事なのは当然だ。だが、それは政府による家計への所得再配分だけでは実現できない。なにより重要なのは、民間企業が自由闊達(かったつ)に事業を展開できるような環境づくりだ。それが規制改革である。

 経済成長重視か所得再配分の優先か。そこが問われる選挙戦になる。

(東京新聞・中日新聞論説副主幹、四国新聞特別コラムニスト)
twitter @hasegawa24https://twitter.com/hasegawa24

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