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どこかで世の中にお返ししたい

「ボワ・エ・デュポン」オーナーシェフ・木場巳雄さん

「ボワ・エ・デュポン」オーナーシェフ・木場巳雄さん

2010/01/31

 県内屈指のフランス料理店として知られる「ボワ・エ・デュポン」(高松市屋島西町)。オーナーシェフの木場さんは、料理への情熱を持って厨房(ちゅうぼう)に立つ傍ら、県内の小学校を巡って料理を指導する「キッズシェフ」にも取り組んでいる。そんな木場さんに料理へのこだわりや子どもたちへの食育活動に対する思いを聞いた。

        ◇

  22歳の時、勤めていたホテルで一晩に千人前のサンドイッチを作るのを手伝った。パンにバターを塗るだけの単純な作業だったが、とても楽しかった。それが料理の世界に入るきっかけになった。

  何の知識もないまま厨房に入り2年ほどたったころ、研修先のシェフの紹介で海外へ。スペイン、フランスなどで修業を積んだ中、最初の修業地・ベルギーで「生涯の師」となるクロード・デュポンと出会った。毎日同じものを作ることはなく、だしのとり方から下ごしらえ、使う素材まで違った。彼には料理だけでなく、料理人としての基本姿勢も教わった。

  約7年の海外生活を経て、知人の紹介で高松へ。市内の老舗ホテルに20年勤めた後、「ボワ・エ・デュポン」を開いた。

  オープンから5年目の時、ふと自分の生活を振り返り、お客さまの支えもあって店を続けることができた、どこかで世の中にお返ししたい―。そんな思いから始めたのが「キッズシェフ」だ。台所に立つ人が少なくなり、市販のものが食卓に並ぶことが多くなった中、子どもたちに食べ物の大切さや自分で作ってみようという意識を養い、料理を楽しんでもらいたかった。

  料理は「夢」。サラリーマンだったら定年を迎え、リタイアしている年代。だが、今でも現場で頑張っていられるのは、「おいしい料理を作りたい」との一心でいつも夢を追い続けているからだろう。

プロフィル

きば・みのお 1942年生まれ。22歳の時に料理の道を志し、26歳で渡欧。ベルギー、スペインなどで料理の腕を磨く。75年に帰国し、高松市内のホテルの総料理長に。95年に「ボワ・エ・デュポン」を開店。82、86年に世界料理大会で金賞を2大会連続受賞。兵庫県出身。

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