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お客さんにいろんなうどんの楽しみ方を提供したい

手打うどん寿美屋代表・桧木博さん

手打うどん寿美屋代表・桧木博さん

2009/09/20

 うどん用小麦「さぬきの夢2000」にこだわり、伝統にとらわれない新しいレシピで讃岐うどんの可能性を追求する桧木博さん(60)。「うどんに助けられてきた人生。もっと多くの人たちに楽しんでもらえるよう努力し、恩返しをしていきたい」と夢を語る。

       ◇

  高校卒業後、実家から歩いて5分の会社に就職するも、ほどなく「会社に向かない」と感じた。親せきに「うどん屋で働いてみないか」と誘われたのはそんな時だった。

  右も左も分からないうどんの世界。「役に立たない期間」は、背中に寿美屋の刺しゅうをして商店街を宣伝して歩いたという。早朝から店で修業し、夜は料理専門学校で学ぶ日々が続いた。「とにかく前を向いて歩かないかん」と、持ち前の負けん気でめきめきと力を付けた。

  31歳で独立。老舗ののれんのプレッシャーに負けまいと作ったカレーうどんがヒットした。以来、さまざまな新メニューを創作。最近では、生地をクレープのように延ばし、窯で焼き上げる「すいどんくん」が話題となった。ナイフとフォークで食べる斬新な一品。「うどんはとてもシンプル。食が多様化する中、お客さんにいろんな楽しみ方を提供したい」。

  店では県産小麦「さぬきの夢2000」を活用している。県のアドバイザーなどとして、普及に努めてきたのは、小規模の農地で懸命に生産してきた農家の苦労を知っているからだ。「誕生してまだ10年。扱いにくいという声も聞くが、小麦に腕を合わせればいい」と力強く語る。

  「ゆっくりと辛抱強く」が信条。うどんをより多くの人に食べてもらうため、挑戦は続く。「現役のまま、店で死ぬのがぼくの夢」。もちろん、まだまだ死ねませんがね、と満面の笑みを浮かべた。

プロフィル

ひのき・ひろし 1949年丸亀市生まれ。尽誠学園卒業後、倉敷紡績丸亀工場に勤務。47年から同市通町にあったうどん店寿美屋に勤め、1980年のれん分けで独立。同市中津町に店舗を構え、代表に就任。

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