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子どもをきちんと育てられれば、生徒は自然と集まる

高松高等予備校理事長・村上良一さん

高松高等予備校理事長・村上良一さん

2008/12/21

 予備校という大学受験の最前線で、経営者として33年。少子化や家庭環境の多様化、ゆとり教育への転換など教育現場のめまぐるしい変化を第一線で見つめてきた。豊かな経験から導き出すこれからの子どもの姿や予備校像など未来への思いを聞いた。
       ◇
  京都市内で電気店などを経営していたが、義父や義兄の後を継ぐ形で1975年、予備校の経営に携わった。最初に力を入れたのは、大手に先駆けたコンピューターの導入。「進路に対する早くて的確な情報は大きな強みになる」との思いからで、分析データを活用し、生徒増に結びつけた。
  情報以上にこだわるのが寮のあり方。「人間としての成長を抜きに学力向上は望めない」と言い切り、生徒には勉強だけでなく、あいさつや食器の片付けなど基本的な生活態度も指導する。現場を預かる寮長らにも親代わりであるとの自覚を強く求め、生徒が勉強に集中できる環境作りに心血を注ぐ。
  歯止めがかからない少子化に、予備校は苦境の時代を迎えているように映る。しかし、「子どもをきちんと育てられれば、生徒は自然と集まる。むしろ、予備校の淘汰(とうた)が進む今はチャンス」ときっぱり。生徒一人ひとりへのきめ細かい指導を強化し、今後に備える考えだ。
  「子どもは日本唯一の資源」が持論。その子どもたちが以前に比べ、努力を怠り、楽な方に流れがちと指摘する。「辛抱する気持ちが親から十分に伝わっていないことが原因。もう一度、日本人特有の勤勉さを鍛え直すべき」と訴える。
  子どもの成長が何よりの楽しみと話す姿は、教育者そのもの。「努力は必ず実る。志望校に進んだ後、全国各地のリーダーとして社会に貢献できる人間を育てたい」。生徒一人ひとりに自分の夢を託している。

プロフィル

 むらかみ・りょういち 1935年生まれ。立命館大法学部卒。京都での自営業を経て、40歳で高松高等予備校の経営に参加。情報センター所長や事務長などを歴任し、91年、第5代理事長に就任。同予備校は現在、県内で2校7寮を経営。京都市出身。73歳。

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