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「住む」を前提とせず、まずは「集う」場に

輝卵鈴ネットワーク代表・山本義美さん

輝卵鈴ネットワーク代表・山本義美さん

2012/07/29

 人口の減少に伴い、多くの自治体が対応を迫られている空き家対策。自らその活用術を実践、提案しているのが、古民家・空き家活用輝卵鈴(きらりん)ネットワーク代表の山本義美さん(61)だ。坂出市府中町の生家を改修し、卵かけご飯専門店「輝卵鈴」を営む山本さんに空き家活用のポイントなどを聞いた。

 さまざまな業種を経験し、30歳で日本茶販売会社を始めた。一度、購入してもらえたら翌月も買ってくれる。次々とお客さんが増え、つながりができていく。扱う金額は少しだが、楽しみは計り知れなかった。

 そんな中、父親の居場所づくりが必要という思いが強くなった。男は肩書がなくなると、居場所や存在感がなくなる現実を見てきたからだ。58歳の時、リーマンショックで会社が倒産。以前から考えていた、人のため、世のためになる親父(おやじ)の居場所づくりをやろうと決めた。

 今、行政は空き家対策に取り組んでいるが、人が住むことが前提。これでは、改修などに費用がかさんでうまくいかない。空き家や古民家活用のポイントは、持ち主に金銭的負担をかけないことと、人が住むことを前提にせず、まずは人が集うにぎわいの場をつくること。

 輝卵鈴は、自分の考え方を理解してもらうためのモデルケース。築100年以上の私の生家を100万円程度の投資で改修し、絶対的な商品を提供することや繁盛して雇用を生むことを考えてスタートさせた。空き家や古民家を使って創業したいという人も多く、この場所を提供し、コンサートやヨガ教室なども開いている。

 一人で空き家を使って創業し、成功させるのは難しい上、情報も少ない。ネットワークを構築すれば、創業支援や情報発信もできる。多くの人に空き家活用の実践例を見てもらい、一緒に生きがいを見つけていけたらいいと思う。

プロフィル

やまもと・よしみ  1950年坂出市生まれ。坂出商高卒業後、船舶関連会社や工務店勤務を経て独立。2011年6月、輝卵鈴を開業した。

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