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窯再興した先代・夫の思いが後押し

理平焼14代窯元 紀太理平さん

理平焼14代窯元 紀太理平さん

2012/04/08

 初代高松藩主松平頼重が京都から陶工を招いたのが始まりとされる理平焼。亡き夫の後を受け、約400年にわたる茶の湯文化を継承している14代当主の紀太理平さん(61)=本名洋子さん=に理平焼への思いを聞いた。

    ◇

 高松で生まれ、幼いころに京都に移り住んだ。高校卒業後も京都で就職したが、高松出身で漆芸家だった父の知り合いからお見合い話が持ち込まれ、理平焼の13代当主だった克美さんと結婚。21歳の時だった。

 1男2女をもうけたが、克美さんが48歳の若さで急逝。自分の身にそんな悲劇が起こるとは予想もしておらず、まさに雷に打たれたようだった。それまで専業主婦だったが、一番身近だった焼き物の世界に飛び込むことを決意。途絶えていた理平焼を再興させた克美さんの「次の世代へ引き継ぎたい」という思いが後押しした。

 娘2人を高松に残し、まだ小学生だった長男を連れて実家に帰り、京都の陶工専門学校に入学。仕事の楽しさを学んだ。

 修了後、高松に戻り、14代を襲名。伝統ある理平焼の当主を襲名するのは大変だが、いい加減なものは世に出せない。師がいるわけでもなく、オリジナル作品を考えることも難しい。試行錯誤の日々が続いた。

 昨年、2011年度の県文化芸術選奨を受賞。思いがけない賞に、懸命にものづくりをしている人たちに申し訳ないという気持ちも芽生えた。伝統を守ったということだけでなく、作品が評価されるような作家にならなくては、と今は気持ちを引き締めている。

 現在はお茶をたしなむ人も少なくなっているが、香川に伝統ある焼き物があることを知ってもらうのが願い。時には、一服してお茶を飲み、香川のよさを見つめ直してほしい。

プロフィル

きた・りへい 1951年高松市生まれ。京都商業高卒。京都府立陶工高等技術専門学校修了後、理平焼14代当主を襲名。2011年度県文化芸術選奨受賞。

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