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日本最古の「和琴」を聴いてほしい

ソプラノ歌手・藍川由美さん

ソプラノ歌手・藍川由美さん

2012/01/08

 日本の童謡や歌曲などを研究し、日本最古の弦楽器「和琴(わごん)」を通して「日本の音」の魅力を広く知ってもらおうと、全国各地で来場者体験型の公演を行うソプラノ歌手の藍川由美さん(55)。これまでの音楽人生や和琴を通して伝えたい思いなどについて聞いた。

  宇多津町で生まれ育ち、小学生のころは読書が好きで、学校の図書館の本は全部読んだ。「世の中に知らないことがあるのに、寝てはいられない」と思うほど好奇心が旺盛だった。正しいのかどうかを突き詰めたり、自分が納得しないと動かない性格だったので、中学生の時にはあつれきも多かった。

  音楽は歌うのが恥ずかしくて嫌いだったが、エレクトーンや絵画を習っていた。その中で「女性しかできない仕事を」と母親に言われ、「歌しかない」と思い、高校では音楽科、大学は芸大に進学した。

  20代から50代とずっと変わらず、自分のやりたい音楽の研究を続けながら演奏活動をしてきた。一昨年に30周年を迎えたが、自分ではまだ5、6年の気持ち。

  和琴は、日本古来のもので天皇の弾く楽器と呼ばれており、手に入らない貴重な楽器。源氏物語を読んでいると、催馬楽(さいばら)がたくさん出てくる。作品を読み深めるためには、中身をひもとかなければと演奏を始めた。

  2005年から唱歌や童謡を来場者と楽しむ「歌の寺子屋」の取り組みをしていたが、07年から宮内庁主席楽長に師事したことをきっかけに「日本の琴の音を聴いてもらいたい」と思い、10年から和琴の「歌の寺子屋」を始めた。11年10月から四国各地で88カ所、3年くらいをかけて回りたいと思う。

  歌の寺子屋の和琴の響きを通して、まずは「日本の音」「日本の童歌」を知ってもらいたい。学校教育でも聴く機会がないので民間レベルでやれればと思っている。そして「日本とは何か?」ということを感じ取ってもらいたい。

プロフィル

あいかわ・ゆみ 1956年宇多津町生まれ。坂出高音楽科、東京芸大音楽学部声楽科卒。同大大学院博士後期課程修了。声楽(ソプラノ)分野では日本初の博士号を取得。1985年のカーネギーホールでの独唱は高い評価を受けた。日本の童謡や歌曲などの研究を進め、国内外で公演を行っている。

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