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「街角アート」浸透させ、香川を元気に

ピアニスト・漆川 亜美さん

ピアニスト・漆川 亜美さん

2011/05/29

 「地域に役立ちたい」。常々そう話すピアニストの漆川亜美さん(33)=観音寺市=。かがわ文化芸術祭の「街角アートパフォーマンス」の実行委員長も務め、地元の音楽界を支えようと懸命だ。県文化芸術新人賞も受賞して注目される中、ピアノに対する考えや愛する古里・香川に尽くす思いを聞いた。

  「街角アート」はチラシを校正したり、演奏順を決めたり、会場のセッティングをしたりする裏方の仕事。これに携わるまでは表の世界しか知らなかった。演奏者として独りステージに立つのとは違って、たくさんの仲間と一緒に、誰かのために何かをつくる作業は本当に楽しい。

  私は家族や先生や、周りの多くの人に支えられてきた。だからそれを還元したい。その意味で、「街角アート」を地域との接点にできればと考えている。この催しは街の一角で地元の出演者が音楽やダンスを発表するステージ。こういう芸術の愛好者が少しでも増えればうれしい。

  母がピアニストで、私は4歳でピアノを始めた。正月と発表会の日の夜以外、毎日午後7時半から10時までがレッスンの時間だった。練習が好きじゃなくて、母によく反発した。でも母のようにきれいに弾けるようになりたかったから、ピアノをやめるという選択肢はなかった。

  大学を出てドイツに渡り、向こうの大学を卒業してすぐに高松に帰ってきた。香川が好きだから、東京にとどまろうという気もなかった。以来、それまでインプットしてきたものをアウトプットしていこうと決め、子どもたちにピアノを教え、音楽の楽しさを伝えようと思った。

  ドイツは街の至る所に音楽や大道芸をやっている人がいて、それを見ている人がいる。やっている人も見ている人もすごく元気だ。そういうふうに「街角アート」を浸透させて、香川を元気にしたい。もちろん演奏も、指導も続け、音楽を続けることで地域とつながっていたい。

プロフィル

しつかわ・あみ 高松一高、桐朋学園大を出てドイツ国立ケルン音楽大に留学。2002年にフランス・ボルドーでの国際コンクールで優勝。07年に帰国し、現在、高松大・同短大非常勤講師も務める。

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