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変化恐れぬ文化財の「守り人」

中津万象園保勝会評議員・真鍋有紀子さん

中津万象園保勝会評議員・真鍋有紀子さん

2010/09/05

 丸亀藩主の別館として、1688年に築庭された中津万象園(丸亀市中津町)を管理する同園保勝会。評議員として、地域に愛される文化財を目指す真鍋有紀子さん(34)に、今後の運営ビジョンなどを聞いた。
       ◇
  1970年に庭園を購入したのは、起業者の祖父。利益を地域に還元したいと考えていたころ、所有者が転々としていた庭園と巡り合った。荒れ放題だった庭園を12年かけて修復し、開園にこぎつけた。
  建築会社を経営する家庭に生まれ、幼いころから家業へのあこがれを持っていた。大学卒業後、同社に就職。保勝会事務局の活動もスタートし、祖父の遺志を継ぐことになった。
  庭園は文化財として保護したいが、多くの来場者も迎えたい。運営方針に迷い、インターネットで検索した多くの識者に、片っ端から電話をかけて助言を求めたこともある。その一人から、「築庭以降、同じ使い方をしてきたわけではない。変遷はすべて庭園の歴史」と言われ、肩ひじを張ることはないと気がついた。江戸期の姿を残しつつ、コンサートや野外映画上映会など現代的なイベントも企画し、歴史のある「特別」な場所でありながら、誰もが親しみ、「遊べる」場所へとシフトしている。
  2006年、企業や企業財団による優れた芸術文化支援活動を顕彰するメセナアワードで、庭園文化賞を受賞。「自分たちの仕事が誇れるものだと認められ、うれしかった」と振り返る。
  約1万5千坪という広さに対して、管理する人員は4人と少なく、運営に苦労は尽きない。「庭園の可能性は無限にある。もっと愛される文化財にすることが私の役割」と意欲を語る。そのためにはまだまだ勉強が必要とも感じている。
  座右の銘は「流水腐らず」。行動すればチャンスは広がる。文化財の「守り人」は、決して変化を恐れない。

プロフィル

まなべ・ゆきこ 1976年、三豊市詫間町生まれ。早稲田大卒。98年、家業の富士建設(同市)に就職。現在は中津万象園保勝会評議員を務める傍ら、同社取締役総務部長として活躍。

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