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うどん作りはドラマチックな物語

「川福」代表取締役社長・竹川いつ子さん

川福」代表取締役社長・竹川いつ子さん

2010/07/25

 創業60年を迎えた老舗さぬきうどん店「川福」(高松市大工町)。代表取締役社長の竹川いつ子さんに同店の代名詞となった「ざるうどん」が生まれた経緯や、うどんに対するこだわり、今後の夢などを聞いた。

       ◇

  実家は琴平町で洋服店を経営していた。中学3年生の時に母が再婚。義父が当時としては珍しかったうどん店を開き、学業の傍ら手伝いを始めた。賄いで出された「ざるうどん」のおいしさに感動。以来うどんに対する意識が変わり、その味のとりこになった。

  「ざるうどん」はもともと大皿の上にうどんを盛った裏メニューで、常連客だった大平元首相や金子元知事らに「ざるそばのようにしてみれば」とアドバイスされた。実際にざるに乗せてみると水切れも良く好評だったことから、高松に店を移転したのを機に正式メニューに採用した。その後「ざるうどん」は定番メニューになっていった。

  店の後継者として義父からは厳しく指導された。めんを打つ際、気温や湿度の変化で出来が違うため、思い通りの味にならないときには絶望感すら感じてしまう。うどん作りはドラマチックな物語で、そこに魅力を感じている。

  夢は老舗の味を次の世代につないでいくこと。現在2人の子どもが家業を継いでくれている。義父から学んだうどん作りに対する情熱やこだわりをもって、創業以来守ってきた昔ながらのうどんを多くのお客さんに味わってもらいたい。

  趣味は相撲甚句。もともと歌が好きで美空ひばりさんにあこがれていた。長く民謡を続けていたが、6年ほど前に相撲甚句に出合い、鳴り物を使わずに声一本で歌い上げるところに引かれた。現在は全国でただ1人の女性講師を務めている。うどんと同様、多くの人に魅力を伝えていきたい。

プロフィル

たけかわ・いつこ 琴平町出身。明善(現英明)高校に通いながら、義父が経営するうどん店「川福」を手伝う。1999年代表取締役社長に就任し、店を切り盛りしながら日々うどんの魅力を発信し続けている。

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