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書道家・三野 透穹さん

書道家・三野 透穹さん

2008/06/08

 前衛の書家として、県内の展覧会をはじめ中央展でも数多くの賞を受賞している三野透穹さん。かつては高校の保健体育の教師で、柔道部の監督として教え子たちを全国3位に導いた経験もある。バイタリティーあふれる三野さんに、書に対する情熱や人生訓などを聞いた。

  満州・新京(現長春)で生まれ、終戦間もない小学3年の時に香川に引き揚げた。戦後、中国では内戦があり、市街戦を身近に体験したことが強烈な思い出として脳裏に焼き付いている。

  小学時代の担任にあこがれて教師になり、書道を習い始めたのは34歳の時。「年賀状がうまく書けたらいい」という軽い気持ちで、県書道界で名の通っていた小森秀雲さん(高松市)の門をたたいた。

 しかし、小森門下は展覧会に精力的に出品するという「戦う集団」。面食らったが、「毒を食らわば皿まで」の気持ちで突き進み、1981年の県展で知事賞を受賞。四国書道展や中央の奎星[けいせい]展などでも入賞を重ね、「いただける賞はほとんどいただいた」。

  前衛書は造形。文字をいったん分解し、再構成する際にいろいろなスタイルをつくり出す。絵画や彫刻も「造形」と考えるが、「一発勝負」という点が書ならではの魅力。書にゴールはなく、古典を吸収して自分のものをつくり出していく。

  38年間の教師生活のうち、最も印象深いのが高松工芸高時代に柔道部顧問として成し遂げたインターハイ3位。当時のメンバーは「オール香川」といえるほど層が厚く、全国大会でも予想以上の快進撃を見せた。

  教師時代のモットーは「何事にも一生懸命」。生徒とは常に本音で向かい合った。その精神は今も変わらず、趣味のゴルフや釣りなどにも全力投球している。人生、最後まではつらつと過ごしたい。

プロフィル

みの・とうきゅう 本名博(ひろし)。1937年生まれ。60年に香川大を卒業し、高松高を皮切りに計4校で勤務。柔道は高校時代から励み、国体には選手で6回、監督では3回出場した。書の分野では、県展や四国書道展などで審査員を務める。墨華書道会相談役。高松市仏生山町在住。

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