| ▽決勝
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計 |
高松商 |
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0 |
0 |
1 |
| 尽 誠 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
× |
2 |
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▽本塁打 馳平(1)(岡崎)
▽三塁打 古川▽二塁打 山下、小林▽併殺 高0尽1(杉山―山下)木内
▽審判(球)中田(塁)奥村、芦辺、忰山
▽試合時間 1時間53分
【評】甲子園の懸かった大一番でともに無失策。決勝にふさわしい1点を争う攻防は、中盤のワンチャンスを生かした尽誠に軍配が上がった。
尽誠は1点を追う2回、今大会の打率が1割に満たない5番馳平が高めの変化球を逃さず、左翼席にソロ本塁打。すぐに振り出しに戻した。以降は押し気味に攻めながら足踏みが続いたが、6回は2連続四球と送りバントの後、藤井が敬遠の四球で一死満塁。続く木内が内角低めの変化球を左翼に打ち上げた。少し浅かったものの、三走高島が好判断でタッチアップ。勝ち越しの生還を果たした。
これまで不安定だった左腕藤井は2回以降、冷静な投球が光った。4回の一死一、二塁、6回の二死満塁、8回の二死二塁をいずれも丁寧な配球で後続を断ち無失点。好守でもり立てたバックの集中力も素晴らしく、相手にスキを与えなかった。
高松商は前日の準決勝では投げられなかったエース岡崎が粘投。本調子を欠きながらも切れのある球を有効に使い、相手に傾きかける流れを食い止めた。打線は1回、西中の中前適時打で先制。同点後もしぶとい攻めで食い下がったが、決定打を奪えず、力尽きた。
先制許すも後半気迫の投球
最後の打者が打ち上げた飛球をベンチ前で一塁木内ががっちりと捕球。スタンドの大歓声とともに尽誠ナインがマウンドで固まりになり、人差し指を突き上げて喜びを爆発させた。「選手たちに勝たせてもらった。僕は何もしてません」と下山監督。顔を紅潮させながら夢のような喜びに浸った。
大一番の勝利を呼び込んだのはエース藤井。1回、いきなり1点を失ったものの、「立ち上がりはいつも悪い。点を取られることは覚悟していた」。全く慌てず、すぐに気持ちを切り替えた。
最大のピンチは6回。2四球を与え、二死満塁を招いた。打者は高松商のエース岡崎。「勢いがつくので打たせたくなかった」(藤井)という言葉通り、コーナーを丁寧に突いた。最後は力のある真っすぐで一飛に仕留めた。
好機はすぐにやってきた。その裏、気落ちした岡崎から3四球を得て一死満塁。7番木内がカウント2―2と追い込まれながらも、左翼へ飛球を打ち、タッチアップした三走高島が勝ち越しの生還を果たした。
それでも1点を争う緊迫した展開。エースを支えたのは守りだった。「藤井は疲れている。少しでも助けてやろう」と三塁の高尾。バウンドの変わる強い当たりや合わせにくいゴロを難なくさばき、最後まで相手に流れを渡さなかった。
秋、春ともに16強に終わったチームがつかんだ甲子園切符。夏初さい配の下山監督は「うちには歴史がある。それに恥じない試合をしたい」。選手の成長に手応えを感じながら、夢舞台での躍進を誓った。
高松商無念 2年生右腕を援護できず
神がかり的な逆転劇の連続で勝ち上がってきた高松商の勢いが止まった。11年ぶりの甲子園出場を目前にした敗戦。黒坂監督は「よくここまできてくれた。もちろん、こんなチャンスに何とか結果も残したかったが…」と無念さをぐっと押し込んだ。
2年生エース岡崎に託した。前日の準決勝は連投の疲れで投げられず、ベンチで見守るしかなかった右腕。気合を込めて登ったマウンドで十分に持ち味を発揮した。球威がない分、横手からスライダー、シンカーを駆使。2回に同点弾を浴びた以降も粘り強く、打たせて取った。
しかし、6回の攻撃。二死満塁で回ってきた打席で一塁飛に終わったことが災いした。「申し訳ない気持ち」(岡崎)の上に、準備不足のままマウンドに上がり、2連続四球。「際どいところを狙いすぎた」。送りバント後、好打者の藤井を四球で歩かせて一死満塁。7番打者との勝負に出たが、狙い通り投げた8球目の内角への変化球を左翼に打ち上げられ、犠飛で決勝点を失った。
打線の援護がなく、そのまま試合終了。岡崎は敗戦の責任をかぶり、泣き崩れたまま動けなかった。ひとしきり泣いた後は「きょうのことを絶対忘れない」。悔しさを乗り越え、秋へのリベンジを誓った。
悪い流れ断ち切る同点弾
尽誠はエース藤井が1回、四球から1失点。この悪い流れを断ち切ったのは女房役の馳平だった。2回、試合を振り出しに戻す一発を放った5番打者は「無心で振り抜いた。奇跡です」と声を弾ませた。
今大会は極度の不調に悩んでいた。初戦の2回戦で1安打して以後、快音はなく、4試合で15打数1安打、打率6分7厘。「それでも監督さんが使ってくれた。今までみんなに迷惑を掛けた分も取り返したかった」。
決勝の第1打席。先頭で右打席に立った馳平は「打てるイメージがわかなかった」というが、肩口から入ってきた変化球に体が反応。「久しぶりの手応え。打った瞬間、入ったと思った」。打球は左翼スタンドに吸い込まれ、貴重な同点弾となった。
この後、2三振したことには反省しきりだったが、「チームが盛り上がり、勝ちにつながった。藤井も最高の投球だった」と、ようやく勝利に貢献できたことを素直に喜んだ。

野球できる喜び痛感
尽誠・古川智大主将(3年ぶりの甲子園出場)5月に(特待生問題で)野球ができなかったことはつらかったが、逆にどん欲になれた。今大会は野球ができる喜びを感じ、必死にプレーした。甲子園ではいつも通りの野球をするだけ。
実感はまだわかない
尽誠・山下龍二二塁手(4打数3安打と気を吐き)大会を通していいバッティングができた。ボールが見えている。それよりも守り勝てたことがうれしい。英明との延長戦を勝ったことが力になってた。優勝した実感はまだわかない。
足には自信があった
尽誠・高島光紘左翼手(6回、木内の左犠飛で勝ち越しのホームイン)少し浅かったけど、スタートを切ると決めていた。返球のことは気にせず、とにかく走った。足には自信があったけど、審判のコールが聞こえるまではドキドキした。
必死に食らいついた
尽誠・木内和也一塁手(6回一死満塁で勝ち越しの左犠飛)どうしても1点が欲しい場面だったので、粘りに粘った。藤井が頑張っていたので必死に食らいついた。自分たちは守りからリズムをつくるのが持ち味。きょうはそれを出せた。
次への財産を残した
高松商・黒坂季央監督(11年ぶりの甲子園を逃し)あと一本というところで、いつもの動きができなかった。要所で藤井投手にうまく抑えられた。それでも、しっかりとやっていけば結果は出せる、と選手は感じたはず。チームとして成長した大会。次への財産を残してくれた。
チーム一つになった
高松商・西中佑太主将(1回に先制の中前適時打を放ち)中に入ってきた変化球をうまく打てた。岡崎もよく投げてくれたし、チームは一つになった。十分なことをやったと思う。
もっと打てていた…
高松商・小林健輔一塁手(4番で4打数2安打)もっと打てていた。藤井投手を意識しすぎ、1回の好機からとらえきれなかったのが悔しい。頑張っている岡崎を助けてやりたかった。 |