昨年11月に閉幕した第3回瀬戸内国際芸術祭の経済波及効果が、前回(2013年)よりも5・3%増の139億円に上り、準備期間を含めた14年から16年末までの3年間の収支も1億5千万円の剰余金が見込まれることが10日、分かった。福武総一郎同芸術祭総合プロデューサーは「試行錯誤をしながら3回目を終え、基盤が整った成果」としている。

 同日、高松市内であった同芸術祭実行委(会長・浜田知事)の総会で報告した。

 県内における芸術祭の経済波及効果は、同実行委と日本銀行高松支店が産業連関表などを基に分析。来場者アンケートから1人当たりの消費金額を県外からの宿泊者で5万3127円、航路の乗船者数などから来場者を29万人として推計したところ、経済効果は前回の芸術祭から7億円増の139億円となった。

 内訳は、観光客が宿泊や飲食、交通費などに支出した直接効果が86億円。直接効果によって生産額などが増加する間接効果が53億円だった。

 同実行委は、前回に比べ県外来場者の平均滞在日数や平均宿泊数が共に増えたことなどから、宿泊、飲食、交通を中心に消費金額が増加したことが数字を押し上げたと説明。中でも、消費金額の多い外国人来場者が増えたことが大きく寄与したと分析している。

 収支では、県などの負担金や国などの補助金、チケット販売などの収入13億8800万円に対し、作品制作費や運営費などの支出が12億3800万円見込まれることから、差額分の1億5千万円が剰余となる見通し。

 総会には、芸術祭開催地の自治体首長や県内の大学長、経済団体、文化団体関係者ら実行委員43人が出席。意見交換で県観光協会の三矢昌洋会長は「来場者のうち51・2%が芸術祭以外の県内観光地を訪れ、にぎわいを見せた。開催期間中だけではなく、通年的に準備すべき」と受け入れ体制の強化を訴えた。