香川、岡山の島々などを舞台にした現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2016」(同実行委主催)は5日、会期最後の週末を迎えた。秋晴れに恵まれた各会場には朝から大勢のアートファンや家族連れらが訪れ、思い思いに作品や島の自然などを堪能。野外パフォーマンスやワークショップなども多彩に催され、盛り上がりを見せた。同芸術祭は6日、春、夏、秋会期の108日間に及んだ全日程に幕を下ろす。

 この日、観音寺市の伊吹島には野良着姿で和楽器をパワフルに奏でる「切腹ピストルズ」が登場。船から港に降り立った約15人の男たちが太鼓や三味線、鉦(かね)、篠笛(しのぶえ)の音色を響かせると、待ち受けていた人々から大きな拍手と歓声が沸き起こった。

 続いて一団は細い坂道をにぎやかに練り歩いた。観客はリズムに合わせながら体をスイングさせ、次々と行列に合流。「迫力があって最高」「心が弾むね」などと声を掛け合いながら、島の景色と演奏の融合を楽しんだ。メンバーは夕方、島を出る船を島民らと共に見送った。

 メンバーは6日、さぬき市の大窪寺から長尾寺まで約16キロを歩いて逆打ちし、四国霊場と瀬戸芸に息づくおもてなしの精神をアピールする。途中数カ所では立ち止まっての演奏も行う。

 一方、多度津町の高見島では、京都市を拠点に活動する若手工芸家グループ「APP ARTS STUDIO」が貝笛作りのワークショップを開催。参加者は貝殻の内側に島で見たヤギや猫、サザエなどを絵付けし、思い出の詰まった作品を完成させた。

 高松市のレクザムホールでは、女木島でプロジェクトを展開している愛知県立芸大チームが海をイメージして書き下ろした曲が、高松ウインドシンフォニーによって初披露された。

 最終日の6日は、午後6時半から高松市内のホテルに関係者や参加アーティストらが集まって、クロージングセレモニーを行う。