小豆島でかつて一般的だったという自宅での結婚式をコミカルに表現した演劇「島の結婚」の公演が29日、小豆島町であった。劇団員と住民、観客が一体となって会場の古民家を笑いに包み、地域を挙げて新郎新婦の門出を祝う温かい雰囲気をつくり出した。

 「瀬戸内国際芸術祭2016」に参加しているクリエーター集団「graf」が島の魅力を独自の視点で発掘する活動「小豆島カタチラボ」の一環で企画。築100年超の日本家屋「山吉邸」を舞台に劇団子供鉅人(きょじん)(大阪)が上演した。

 作品は、小豆島から進学のため大阪に出た男性が、子どものころに出会った女性と再会し、島に戻って結婚式を挙げるという物語。公演に向け、今年8月に地元馬木地区の住民に昔の結婚式の様子を聞き取るなどして準備を進め、今月25日からは劇団員らが滞在制作で稽古を重ねてきた。

 劇中では、ふんどし姿の男性が毛やりを手に勇ましくユーモラスに踊る馬木地区の郷土芸能「ヤッシッシ」など子孫繁栄を願う芸を披露。地元住民も新郎役や新郎の友人役で出演したほか、結婚式の場面は観客が“親族”として座り、芝居を盛り上げた。

 公演は30日も午後4時半から行われる。定員20人。料金は一般2500円ほか。