現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2016」(同実行委主催)の秋会期が8日から始まる。春、夏会期の会場に本島、高見島、粟島、伊吹島の西讃地域の4島が加わりスケールアップ。開幕前日の7日には、4島を中心に参加アーティストらが作品の設置作業や舞台設営の最終調整などを行い、オープニング準備を整えた。一部の会場では内覧会もあり、報道関係者らに新作が一足早く公開された。

 新作は西讃の4島を中心に30組による30作品。秋会期で今回の芸術祭参加の226組204作品・イベントが出そろう。

 7日、本島(丸亀市)の泊海水浴場では千葉県市川市のアーティスト、五十嵐靖晃さん(38)と、10の島の住民が協力して漁網を編んだ「そらあみ〈島巡り〉」をつなぎ合わせる作業を行った。作業には、丸亀市の5島(本島、広島、手島、小手島、牛島)と、夏会期に沙弥島(坂出市)で公開したそらあみの制作に参加した坂出市の5島(沙弥島、瀬居島、与島、岩黒島、櫃石島)の住民ら総勢約100人が参加した。

 参加者はそれぞれの島から船で本島に集まり、午前9時ごろから作業を開始。沙弥島で公開したそらあみに丸亀市の5島の住民が編んだ網をつなぎ合わせ、縦約5メートル、全長約90メートルの作品を仕上げた。

 牛島から参加した元漁師の峠嘉吉さん(81)は「網を編む作業は久しぶりでみんなでわいわい楽しかった」と笑顔。五十嵐さんは約100人もが駆けつけたことに感動しきりの様子で「そらあみをきっかけに、漁師さんのように、海を越えて自由に人と人、人と地域がつながれることを伝えられたら」と話していた。

 この日、豊島(土庄町)ではアルバニア出身のアーティスト、アンリ・サラさんのアート施設「豊島シーウォールハウス」が開館。韓国やフランス、メキシコの美術関係者が訪れるなど海外からも注目を集めていた。

 秋会期は11月6日まで開催。初日は秋会期から参加の西讃4島で開会式を行う。