香川県高松市庵治町の大島にあり、「瀬戸内国際芸術祭2016」の会場の一つとなっている国立ハンセン病療養所・大島青松園で、小中学生がアートや自然を楽しみ、ハンセン病の歴史を学ぶサマーキャンプが開かれた。最終日の29日は、子どもたちがワークショップで取り組んだ「声のおえかき」の発表があり、入所者や保護者約40人に成果を披露した。

 サマーキャンプは瀬戸芸の公式イベントとして27~29日に行われ、県内外から小学1年~中学3年の22人が集まった。声のおえかきは、年齢や立場などに縛られず、みんなで自由に声を出して表現活動をしようという内容で、NHK・Eテレの「にほんごであそぼ」に出演しているシンガー・おおたか静流さんを講師に迎えた。

 発表会は島内の大島会館であり、大島に瀬戸芸の作品を出展している絵本作家・田島征三さんの絵本「くさむら」を、おおたかさんが朗読するのに合わせて、子どもたちが風の音や虫の音などの効果音を声で表現していき、“声の作品”を完成させた。

 高松市内の小学2年生、吉田賢生君は「おおたかさんと一緒に活動できて、うれしかった。発表会はドキドキしたけれど、うまくいったと思う」と振り返り、入所者の大西笑子さん(80)は「子どもが大島に来てくれるだけで楽しい。元気な声を聞き、私も元気をもらいました」と話した。

 ハンセン病の学習では、子どもたちは入所者自治会の森和男会長らの体験談を聞いたり、島内にある納骨堂や解剖台を見学したりして、差別と偏見の歴史について理解を深めた。