香川県小豆島出身の作家、壺井栄の小説が原作の演劇「大根の葉」の公演が15日、小豆島町の中山農村歌舞伎舞台であった。昭和初期の小豆島で暮らす母子や周囲の人々の心温まる物語が約150人の観客を魅了した。

 原作は栄が39歳だった1938(昭和13)年に発表され、文壇デビューにつながった出世作。神戸が拠点の劇団道化座が舞台化し、「瀬戸内国際芸術祭2016」の公式イベントとして栄の故郷小豆島での“里帰り公演”が実現した。

 物語は貧しい生活の中で2人の幼子を育てる母親を中心に展開。生まれつき目が不自由な娘を神戸の病院に連れて行く間、親戚に預けることになった息子とのやりとりや、母と妹の帰りをけなげに待つ息子の姿などを小豆島の方言でほのぼのと描き、力強く生きる大切さなどを伝えた。

 16日も午後5時45分から上演される。当日券は一般2千円ほか。