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<近年の日本人が置き去りにしてきた心の大切さにスポットを当てている。世知辛く殺伐とした世の中に涼風を吹き込んでくれているような気がして、楽しみに読ませてもらっています>(善通寺市・男性)
<新聞とは情報紙のイメージしか持っていなかったのですが、このシリーズは毎日が一冊の本を読み終えたような、心に届くものを得られ、大好きです>(高松市・女性・二十八歳)
遍路のための無料接待所である善根宿を舞台に、歩き遍路たちの群像を追った「青い鳥さがして」第一部。十日からの連載中、読者からメールやファクスなどで、取材班の予想を超す反響が寄せられた。
「毎日読んでいます、一生懸命読んでいます」。高松市の男性は、二年前に妻が末期がんを宣告され、どうすることもできずに最期をみとった痛切な思いをメールに書き込んだ。「一周忌を過ぎて、やっと生きるつもりになっています。いつの日か歩いて遍路をしたい」とあった。
「久しぶりにぞくぞくっと鳥肌が立つ経験をしました」というのは丸亀市の男性。自身も昨年夏に歩き遍路を体験し、善根宿まんだら(多度津町葛原)に世話になった。「今では自分や家族、周りの人たちがいとおしく、本当に歩いてよかったと思っています」。
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| 悩みを乗り越え、前へ前へと生きる遍路たちの姿が読者の共感を呼んだ |
いずれも、難病の急性骨髄性白血病と闘いながら歩き遍路をした高校教師が主人公の(7)「病む」に関して届いたメール。
自分も難病を抱えているという四十四歳の女性は「病気を知り、残酷でした。いろんな死に方を考えました。でも、一人の娘を残して死を選ぶわけにはいきません」として「私も頑張りますから、明日に希望を持って生きてください」とつづった。
この回に代表されるように、悩みながらも未来へとひたむきに生きようとする遍路たちの姿に自らを重ね、癒やされ救われたという読者が多くいた。
二人の子を持つ主婦から届いたメールは「子供の病気で仕事を休むたびにつらく当たられ、退職。一年間、立ち直れませんでした。でも、悩んでいる人は私だけじゃないんだ…と思い、もう一度頑張ってみようと前進する気になれました」。
(8)「ひきこもり」では遍路で自分の居場所を見つけた若者を紹介してほしいとの依頼、大学生を取り上げた(11)「青年」では県内の高校から学校新聞に掲載したい旨の相談があった。
世代別にみると、中高年層におおむね好評だったのに対し、若年層では賛否が相半ばした。
「年越しの場面に出てくる遍路たちの言動に異和感を持つ場面があった」としたのは高松市の男性。同市の二十八歳の女性からも「托鉢(たくはつ)でもらったお金が少ないからと、ため息をつくなんて」との意見が届いた。
「倒産やリストラの話題が出てくるが、現実は生易しいものではない」とする声もあった。
感想とは別に「まんだらの住所や地図を教えてほしい」との問い合わせが実に多かった。
「自宅に眠っている毛布やタオルを使ってもらいたい」といった物品提供の申し出も相次ぎ、世話をしている十川満さん(52)、まり子さん(52)夫妻を喜ばせた。乾いた世相を潤すお接待の精神が息づいていることをあらためて感じた。
第一部は今回で終了する。取材班は、寄せられた声を糧にしながら、第二部以降、新たな切り口で二十一世紀の幸せの姿を紡いでいきたい。
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福岡茂樹、谷本昌憲、岩部芳樹、鏡原伸生(写真)が担当しました。
(2003年1月26日四国新聞掲載)
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